「なぜランカーアコウ(キジハタ)が口を使うのか?」ロックフィッシュ新戦略

ロックフィッシュ

今回の記事は、「なぜランカーアコウ(キジハタ)が口を使うのか?」をテーマに、撮影も兼ねたフィールドテストの内容を紹介します。

朝まずめ一発勝負の短い時間の中で、3つの要素を信じ抜いた結果、キッカーフィッシュを引き出すことに成功しました。

派手さはないですが、「ランカーアコウ」に効く一つの可能性として、ぜひ最後までお付き合いください。

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朝まずめで「ランカーアコウ」を狙った動画撮影

裏三笠リリースから約1年が経過した7月初め。アコウ(キジハタ)は産卵期がピークを過ぎたかどうかという微妙な時期。昨年7月の撮影で苦戦した再挑戦も兼ねて、朝まずめの沖波止に立った。

午前3時現場入り、1時半起床というハードなスケジュールながら、短い時合いを狙って撮影開始。

ここは潮流が緩く水深も浅い、まばらな岩礁帯域だ。もちろん、固定テンヤだと複数個ロストするポイント。

この日は満潮前後で潮が動かず、魚の気配がない時間が続いた。現場の空気も「今日は厳しいかも…」と感じながら、残された短い時間に賭ける。

東の空が白み出した矢先、突然のバイト!

撮影時間は2〜3時間の予定。集中を切らさず「裏三笠」を「ス〜」とスライドさせてテンションフォールで着底を繰り返す。

アコウの活性が低いと読み、リアクションを抑えた誘いに徹していた矢先──「コツッ!」と明確なバイトが訪れた。

間髪入れずフッキングを決めた瞬間、強烈な抵抗が伝わり「これはデカい」と直感。

真鯛のように「ガンガングン」とヘッドシェイクを繰り返すランカーアコウに対し、主導権を握られないようドラグをフルロックでひたすら巻き続ける。

そして、このために開発したと言っても過言ではないVR-X 85B LV2のパワーで、ゴリマッチョのアコウを浮かせることに成功した。

狙いのブリブリランカーアコウ(キジハタ)

最後にキツい突っ込みを見せたものの、無事ネットイン。

朝まずめの撮影で釣ったランカーアコウのブツ持ち、裏三笠6号I型マダコ

体高のある見事な個体で、コンディションの良さは一目瞭然。その強烈な引きにも納得できる魚だった。

朝まずめの撮影で釣ったランカーアコウの置き、裏三笠6号I型マダコ

とはいえ、まだ一匹目。ホッとする間もなく撮影を再開するも、その後は反応なく終了。

撮影という制約の中、たったワンバイトでキッカーフィッシュを引き出せたことは、これまで積み重ねた実践データの裏付けでもあり、必然の結果だったと感じている。

なぜ“ランカーアコウ”が反応しやすいのか?

今までのフィールドテストで見えたのは、「三笠ヘッドの波動」「ヘッドカラーの力」「ワームの特性」が噛み合うことで、大型アコウに口を使わせやすい状況が生まれるということだ。

一般的なロックフィッシュゲームでは、シンカーはただの錘として扱われる。しかし裏三笠はヘッドが水を押す波動と、カラーによって反応の差も出る。そこに適したワームを組み合わせることで、三要素が互いを引き立て合い、スイッチを入れるきっかけになる。

実際、2022年のテスト開始時に裏三笠を使っていたのは私ひとり。他のリグでは反応が少なかったが、裏三笠ではランカーアコウを複数キャッチできた。その後、仲間も導入し、同じように成果を得られたことから再現性を確認できた。

すべての場面に当てはまるわけではないが、この「ヘッド+カラー+ワーム」の考え方が一つの可能性であることは、今回の撮影からも実証できたと思う。

実際に撮影で使用した「裏三笠」セット

今回の撮影で使用したのは「裏三笠」6号I型(固定式・マダコ仕様)。これに太軸のオフセットフック1/0を装着し、ヘッドに負けない存在感を出すために甲殻類系ワームを合わせた。

さらに、付属のワムズレンLでしっかり固定することで、バイト時にワームがズレにくく、追撃バイトも狙えるよう工夫している。チャンスの少ない中で一発勝負するには、この安心感が欠かせない。

実際に使った裏三笠6号I型マダコ

そして操作を支えるのが、2023年6月に「裏三笠」と同時リリースされたショアテンヤ専用ベイトロッド「VR-X 85B LV2」。繊細なアタリを拾いつつ、掛けた後は力強く主導権を握れる。この相反する性能が、今回のランカーアコウを浮かせる決め手となった。

今回の動画

この時のタックルデーター

★【ロッド】
新作ベイトキャスティングモデル
VR-X 85B LV2

★【リール】
小型両軸リール(HG)

★【メインライン/リーダー】
PE1.2号200m/フロロ5号2m

【一つテンヤ】(ロックテンヤ)
裏三笠」6号I型(固定式)
「マダコ」

★【オフセットフック】
1/0太軸

※魚が大きく強いので太軸が必須だった

★【ワーム】
甲殻類系

最後に

「なぜランカーアコウ(キジハタ)が口を使うのか?」というテーマを、現場での実釣を通じて紹介しました。

ここで触れた「ヘッド+カラー+ワーム」という考え方は、机上の理論ではなく、実践の積み重ねから導かれたものです。すぐに結果が出るとは限りませんが、試行錯誤を続けることで必ず手応えが見えてきます。

情報があふれる時代だからこそ、自分の体験を信じて選び取り、継続して向き合うことが大切だと思います。今回の記事がその一助になれば幸いです。

いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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今回登場した「裏三笠」の仕様などは、[公式ページ]にまとめています。
ご購入を検討される方は、[公式ECサイト]からご覧いただけます。

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