今回の記事は、「ショアテンヤで冷凍エビでも本当に釣れるのか?」をテーマにした実釣検証の様子をお届けします。
普段なら絶対にやらない厳冬期の1月。
そんな中、冷凍エビだけで挑んだリアクション一つテンヤの結果は――果たしてどうなったのか?
奇跡的な展開は訪れたのか?興味がある人はぜひ最後までお付き合いください。
初の試み、厳冬期ショアテンヤ×冷凍エビ攻略
2023年1月11日。新春一発目の一つテンヤ行脚撮影は、愛媛県今治市「富田新港」。
昨年12月、ジャンプワールド大洲店・古井さんから情報をもらっていたが、年末はスケジュールが合わず…
ようやく年明け、風と潮をにらみながら、ベタ凪快晴の中で撮影に漕ぎ着けた。
待ち合わせ場所に到着したのは、午前7時半前。そこに居ないはずの古井さんがいて、安心感が倍増^^
ショアテンヤ冷凍エビ縛り撮影開始
そんな中、午前8時ごろに富田新港へエントリー。
地元では見かけないほど巨大な防波堤には、すでにショアテンヤ勢が数人。
さらにカワハギ狙いの人もいて、朝から活気ムンムンだった。
潮通しは抜群、水深も申し分なし。
「タイミング次第ではワンチャンいける!」――そんな雰囲気を感じながら、空いていた先端付近へ歩を進めた。

今年一発目の撮影を祝福するかのような、まさに日本晴れ!
視界が開けた抜群のロケーションが、釣りたい気持ちをほどよく和らげ、新春らしいリラックスムードに包まれる。

厳選「活冷凍エビ」をセット!逆転の発想セッティング
先端外向きに陣取り、撮影では初投入となる厳選「活冷凍エビ」を解凍し、尾羽根をカットしてクーラーへ保存。
それを、「超三笠テンヤ」6号にセット。下の画像を見てもらえれば分かるが、孫鈎の刺し方がとても重要!
冷凍エビの頭に刺さないことで、頭が取れても孫鈎に残骸が残らない。もし頭が取れても、孫鈎は胴体に刺しているので、問題なく「カサスタ」を展開できる!

冷凍エビ縛り実釣撮影開始!
さて、朝の上げ潮からの開始で、沖の本流は左(西)から右(東)へと流れている。
一方、防波堤の先端から手前にかけては反転流が発生し、複雑な流れ。真鯛が釣れやすい「素直な流れ」ではない。
地元の人いわく、このあたりは潮の変化が激しく、流れがコロコロ変わるらしい。
キャストした感じ、水深はおよそ20m前後で、潮も重そう。
となると…冷凍エビにとっては、かなり不利な状況だと推察できる。

しかし――これまでのように「キャストしたら冷凍エビの頭が取れるかも…」という不安は一切なし。
むしろ、今まで躊躇していたキャストやシャクリの強さも、いつも通りのリアクションで展開可能。
が、本命からの反応はなく…。
カワハギ?フグ?がモゾモゾ…”と、まるでエビを味わうように冷凍エビを破壊していく。
「キビレ」そして「マダコ」——珍客のオンパレード
潮加減は良い感じだったが、真鯛からの反応なく時間だけがすぎる。ここはカワハギが多いようだが、意外にカワハギは明確なアタリがあるので、モゾモゾの正体は不明のまま、、、、、
そして開始から2時間ちょっと、遂に古井さんのロッドが曲がるも、小さなキビレちゃん。

本命・真鯛のアタリが無いまま、潮も緩くなり「そろそろ昼の下げ潮を意識せねば」と思っていた矢先――
途中から参戦したIくんが、何やら“生命感ゼロ”のゴミっぽいものを上げると…まさかのマダコ!

1月11日、11時11分に抜き上げた、奇跡的な一杯となった…
その後、無情にも潮が完全に止まり、魚からの反応がピタリと消える。
ここで昼休憩を挟み、一度リセットすることに。
本音を言えば――午前の上げ潮で釣って気持ちよく締めたかったが、延長戦へ突入…!
昼からの下げ潮で本命の真鯛を狙う!
ということで、近場でサクッと昼食を済ませ、13時頃に再エントリー!
午前の終盤で“可能性を感じた場所”がちょうど空いていたので、迷わずその一手に賭ける。
下げ潮は東(右)から西(左)へと素直に流れ、激流ではなく良い感じ。いわゆる、真鯛の潮っぽい流れ。
タングステンテンヤをシャクった感触が、なんとも心地よい――。この感覚は非常に大事。

「釣れそうやね〜」「ですね!」と2人で呟きながら、黙々とキャストを繰り返す。
諦めずに王道スタイルで真鯛
攻め方は、潮上(右斜め)へ約40mキャスト。水深があるので、1回シャクリでしっかりテンヤを跳ね上げ、潮下へドリフトさせながらTフォールでバイトを誘発する――王道の展開。
10mほど引っ張ったところで「コッ」とショートバイト!しかし、すっぽ抜け…。
そのままTフォールに移行し、着底間際に再び「コッ」!とバイトがあり、今度はストライクでフッキング成功!!

すぐさま「ゴンゴンゴン」と真鯛特有のヘッドシェイクを感じ、慎重に寄せてくる!
そして、この撮影のために用意した8mの如意棒により、無事ランディング成功!!
親鈎が真鯛の唇にかろうじて掛かり、めっちゃ運が良かったなと…

高さのある巨大防波堤。水深も深く、潮通しも抜群――
一見すると、冷凍エビには不利な条件ばかりとも言える。
もちろん、活きエビに比べれば手返しは落ちる。
それでも、厳冬期に真鯛を一枚ひねり出せたなら、「冷凍エビ、全然アリ!」と胸を張って言える!

鳥取砂丘でのワーム縛り、そして今回の“冷凍エビ縛りショアテンヤ”で結果を出せたこと。
完全ではないが――“活きエビの呪縛”と“冷凍エビの頭問題”から解放された気分になった。
なんとか本命真鯛が獲れたし、帰りの時間などもあったので14時過ぎに撮影終了となった。
今回の動画
ショアテンヤ最大の敵 「根掛かり」 を激減させる方法を解説しています。
動画と記事の両方を公開していますので、ぜひ参考にしてください。
👉根掛かりを回避する動画はこちら
👉テキストで読みたい方はこちらの記事へ
今回のポイント
富田新港は水深があり、潮通しも抜群。所々に根も点在し、実際はかなりテクニカルなフィールド。大鯛クラスのヒットも十分狙えるポテンシャルがあるので、専用タックルをおすすめする。
②水深があり流れもあるのでシッカリ一回シャクリで
③アタリがあってすっぽ抜けても直ぐに回収せずTフォールに移行
⑤冷凍エビは孫鈎を胴体に刺す(古井さん直伝)
上記のポイントは、今後も繰り返し登場します。大事な部分なので、何度も触れていきます。
この時のタックルデーター
「VR-X 92S LV2」
★【リール】
スピニング4000XG
★【メインライン/リーダー】
PE0.6号200m/フロロ3号2m
★【テンヤ】
「超三笠テンヤ」6号 「三笠テンヤ」8号 Bグリーンゴールド、クレイジーレッド
【冷凍エビ】
厳選「活冷凍エビ」
最後に
新春一発目の冷凍エビ縛りショアテンヤ、いかがだったでしょうか。
1月という厳しい時期の検証撮影でしたが、なんとか真鯛を一枚。
冷凍エビでも一発を絞り出せたことは、今後につながる大きな収穫です。
活きエビが手に入らない状況でも、ヒトツテンヤーにとっては希望の一枚になったと思います。
日本各地には、まだまだ未開拓のフィールドが眠っています。
ぜひショアテンヤで、自分だけの可能性を広げてみてください。
いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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