「カワハギを掛けるんですか?」秋本番カワハギ「カケテン」の妙技とは?

カケテン

今回の記事は、リアクション一つテンヤから派生したショウサイフグの「カケテン」を、秋のカワハギに応用した内容です。
👉ショウサイフグのカケテンはこちら

面倒なエサ付けがなく、アタリが明確。しかも比較的大型のカワハギが反応する――それがカワハギ「カケテン」

カワハギを何匹も狙い続ける必要はなく、掛け鈎を替えるだけで一つテンヤに即チェンジ。状況次第で多彩な魚種にもアプローチできます。

かなりニッチな世界ですが、わかる人にはたまらない領域です。興味がある方は、ぜひ最後までお付き合いください。

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胴付きカワハギと真逆なカワハギ「カケテン」

一般的なカワハギ仕掛けは、アサリ餌(しかも高価)を使う胴付きが主流。

「アサリを付けるのが面倒」「アタリが無いのに餌だけ盗られる」――もっとも、それを含めて“カワハギ釣りの醍醐味”という考え方もある。

その真逆にあるのが、仕掛けが単純で餌付けも簡単(安価)、アタリが明確なカワハギ「カケテン」。

一つテンヤの合間に良型のカワハギを10枚ほどお土産に釣り、その後は真鯛や他魚を狙う――そんな贅沢な展開もできる。

2024年10月1日、カワハギ「カケテン」初調査

鮎釣りでお世話になっている先輩からお声がかかり、乗組員も招集。

今年初となるカワハギ「カケテン」調査に、3人で笠岡沖へ向かった。

数を釣らせる大型遊漁船には敬遠されがちなエリアだが、潮とタイミングを読めば、十分に遊べる海…

家から近い港を出て、6時過ぎに出船。30分ほどで現場に到着した。

カワハギ「カケテン」のセッテイング

朝イチのポイントは、砂礫底に石が点在する根掛かりリスクの少ないエリア。

水深はおよそ14m。浅場だったため中古であった超三笠テンヤ」4号を選び、キャスティングで広範囲を探るスタイルを採用。※「三笠テンヤ」6号でOK

孫鈎を掛け鈎に付け替え、厳選「活冷凍エビ」を餌として使用。

たったこれだけで、不思議なほどカワハギがアタり掛かる。

まだカワハギ専用のセッティングは固まっておらず、掛け鈎はフグ用と同じやや大きめ。

ハリスは6号の撚り糸を使い、長さを数センチ短くしたが、まだまだ調整の余地あり。

まずは魚がいるかどうか手探りで流し、「アタッた」箇所を重点的に。最初はアタリがあっても掛けれなかったが、すぐに修正でき良型カワハギGET!

「カケテン」特有の良いサイズ

アタリは明確で、「コツコツ」あるいは微かに「モゾモゾ」。その瞬間、力を抜いてスッと鋭く刺すイメージ。※夏のショウサイフグとほぼ同じ。

誘いはフグ同様、底から約50cmでテンヤを軽くリフト。空合わせも兼ねているので、力みすぎは禁物。

この日も例に漏れず、これまでの検証どおりサイズの良いカワハギが掛かってきた。

フォール中に「コツモゾ」とアタリが出て掛からなかった場合、あえてタイミングをズラすと掛かることが多い。

例えば、ミスの直後にそのままフォールへ移行し、すぐに空アワセを入れる。すると、再び寄ってきたカワハギを、喰い直す直前に掛けられる。

あくまでイメージの中の戦術だが、先を読む想像力が鍵になる。これもカワハギ「カケテン」の大きな魅力の一つ。

カケテンに慣れてない2人はというと「掛からん!腹たつー!!」と苦戦しながらも、楽しまれている感じw

途中、乗組員がコツを掴んだのか、良型を連発するタイミングもあり、船上は賑やかで楽しい時間が流れていた。

着底させてゼロテンションで掛ける

カワハギを狙ったのは3時間弱だったが、最後らへんで胴付き仕掛けの“ゼロテンション”を応用。

フッキングミスしたらそのまま着底させ、ラインテンションを緩めた状態で3秒ほど待ち、空合わせを入れるとフッキング成功!

「なるほど!」と思いもう一度やると、再現成功!!待ちすぎるとエサは無くなる…

この時点でアタリが減ったので、次回、良いタイミングで再度“ゼロテンション”を検証しようと思う。

カワハギ以外に様々な魚種が掛かる

もう一箇所、カワハギポイントを調査するも、フグの猛攻に遭遇。

私的にはうれしい外道ラッシュで「カワハギよりフグがええな〜」とお持ち帰り^^

この時は岩礁帯のバーチカルだったが、根掛かりが多かったのでかけ上がり岩礁帯は「カケテン」には向いてない。

根掛かりリスクを軽減させる

三笠テンヤ」12号を使っていたので、根がかってもテンヤの重さで外す事はできるが、テンヤより船が先行していたり、キチンと船を立てない船長だと地獄だろう…

昼前に潮が緩み、潮が残っているポイントで真鯛を追加し、今年初となるカワハギ「カケテン」の調査・検証が終了。

おおむねフックセッティングが決まったので、その仕様で再度検証して最終決断しようと思った。

10月17日、「カケテン」最終セッティング確認

極秘案件など、大事な局面でいつもお世話になっている「KAIHA」のぶ君船長と、平日のベストタイミングを狙って掛け鈎の最終チェックへ。

東風が強い予報だったため、本命ポイントまで行けるかどうか微妙だったが、ここのところ安定して釣果のあるエリアに無事到着。

開始早々、「コツコツモゾモゾ」とついばむようなアタリ。

小型ながらもあっさりカワハギをキャッチ。水深は10m台と浅めで、「三笠テンヤ」12号を使用。

のぶ君も同じようにアタリを捉え、良型を次々に掛けていく。

良型が固まるピンを探りながら、船上はいいテンポで進行。

この時点で掛け鈎の最終セッティングの手応えは十分。

あとはラッシュ時にどれだけ精度を維持できるか――そこだけが気になるところだった。

貸切のポイントで「ええ感じじゃな〜」と検証を続けていると、すぐに他船が同じポイントへ…

狭い場所なので、お互いの間合いを保ちつつ検証を続けていると、さらに40ftクラスの遊漁船が2艇参戦……

平日にゆっくり集中して検証したかったが、狭いポイントの取り合いみたいになったので「移動しようー!」と本命ポイントを離脱。

最後はラッシュ突入でカワハギ「カケテン」大成功!

そこから何箇所も回ったが、アタリが無く苦戦を強いられる展開。※一つテンヤ同様アタリが無ければ「移動」とすぐ見切れるのが「カケテン」の大きなメリット

そんな中、昼前に最後のポイントでラッシュ突入!

この時はプレミアムホワイトに優位性があり、落とせばアタル、高確率に掛かるの連続!!

カワハギ「カケテン」の最終セッティング完了

のぶ君が冷凍ロールイカを持ってきていたので「エビ先イカちょん」を検証すると、エサ持ちが良くアタリも多かったので、ショウサイフグ同様カワハギ「カケテン」でも採用決定!

昼過ぎに沖上がりだったため、短時間のラッシュではあったが手応えは十分。

最後のポイントで釣果を伸ばし、わずか一時間足らずで良い荷になった。

カワハギ「カケテン」は、一日中カワハギを狙うのが苦手な人、面倒くさいと感じる人、色々釣りたいと思っている人にこそ向いている。

道具立てがシンプルで、カワハギがおればアタり、短時間でも結果が出やすい。

まぁ、なかなか信じがたいかもしれないが――胴付き仕掛けに次ぐ、新たなスタイルになれば良いなと…

「根掛かりは大丈夫ですか?」

と思われる方がいると思います。

少し気をつければ一つテンヤとさほど変わりないです。

①根掛かりリスクを把握したポイントの見立てができる船長
②水深が浅くても12号前後のテンヤを使用し重さを利用し根掛かりを外す
③かけ上がり岩礁帯は船先行でテンヤを引っ張らない(こまめに船を立てる)
④操作性が良く感度が良い一つテンヤタックルを使用(ベイトがおすすめ)
今回の釣行でも、一個くらいしかロストは無いです。しかも、海底に沈んでる漁具系に引っかかったので外せませんでした。

今回のポイント

なんと言っても、最後のさいごに検証したエサの付け方「エビ先イカちょん」がバッチリはまったこと。

通常の一つテンヤ同様、冷凍エビを親鈎に付け、冷凍ロールイカを親鈎にちょん掛け、もしくは縫い刺しにする。

この時のタックルデーター

【ロッド】
VRKB-LV1

【リール】
小型ベイトリール

【メインライン/リーダー】
PE0.6号200m/フロロ3号 1ヒロ強

【一つテンヤ】
三笠テンヤ」10~12号
オレンジ系、レッド系、プレミアムホワイト

【掛け鈎】
カケテン用4本錨(プロトタイプ)
※細部のセッティングが無事決定!!

【餌】
厳選「活冷凍エビ」冷凍ロールイカ

最後に

新たな境地ともいえるカワハギ「カケテン」、いかがだったでしょうか。

楽しんでもらえる要素はたっぷりあるが、まぁ実際のところ商売の「シガラミだらけ…」というのが正直なところです。

ただ、いち釣り人としてフラットに向き合えば――「超楽しい!」。

あとのジャッジは、読んでいただいたあなたに委ねます。

私的には、夏のショウサイフグとカワハギの両セッティングが完全に決まり、やり抜いてスッキリ。

あとは「カケテン」が好きな仲間たちと、どこまで熱感をもって続けられるかだけ。

いつも最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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また、今回登場した「三笠」の仕様については[公式ページ]にまとめています。
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