ヘッドと針(鈎)が固定された「一つテンヤ」だと、岩礁(シモリ)周りはどうしても“根掛かり”が多発する、、、あまりにもガチャガチャは、着底と同時にお地球様、、、、、
それが当たり前のように、ロストする前提で「どうでも良いテンヤ」(ジグヘッドなど)で攻略するアングラーもいるそうが、V.I.SOUL的な流儀からはオススメできない。
「あそこのガチャガチャ絶対魚がいる」→「固定のテンヤだとロスト必至」→「なのでキャストを躊躇してしまう」→「が、ロストせずに魚を釣りたい」→「なら根掛かりし難いテンヤを作ろう」。
という事で、ガチャガチャの岩礁帯を攻めるべく、ロストを最小限に抑えた「一つテンヤ」と「ロックフィッシュゲーム」を融合させたアイテム「裏三笠」の着想に至ったのが、2021年。
それから時が経ち、2022年から本格的にフィールドに導入された「裏三笠」は、イメージ以上に魚にスイッチが入れれ、確信が深まるばかり、、、
今回は、シーズンインした瀬戸内海アコウ(キジハタ)を狙った、リリース初となる撮影の様子をお伝えします^^
「一つテンヤ」と「ロックフィッシュ」の融合
その前に、少しお付き合いください、、、
やってる事はロックフィッシュゲームのようだが、一つテンヤで培ってきた要素がふんだんに盛り込まれた「裏三笠」で狙うロックフィッシュ。
これは、リアクション一つテンヤ「笠岡スタイル」の概念が基盤にあり、①しっかりヘッドで水を押してやり、②ヘッドカラーとの相乗効果により魚にスイッチを入れてやる。そして、③相性の良いワームとの共演が加わり、よりレバレッジが効くという。
上記3つ全てが絶妙に絡み合い、機能させたのが「ロックフィッシュ新戦略」。文章では伝えにくいが、「カチッ」と魚にスイッチが入り「ドゴンッ」と凄まじいバイトで襲い掛かる様は、衝撃としか言いようがない、、、
従来の「ロックフィッシュ」と「ロックフィッシュ新戦略」の違い
通常、ロックフィッシュゲームで使用するリグは、おおむね「テキサスリグ」「フリーリグ」「直リグ」など、シンカー(無塗装)&オフセットフック&ワームの組み合わせかなと。あとおまけの「ジグヘッド」くらい?
シンカー(錘)は、ただワームを沈めるだけのアイテムなので、重要性という観点からは“ワーム”がかなりのウェイトを占める。「このワームだから釣れた」みたいなイメージ。
が、ズーッとあらゆる局面でリアクション一つテンヤを実践し、様々なターゲットと対峙していると、ヘッドの重要性、ヘッドカラーの重要性へと自ずと紐づく。
重要なのでもう一度言うが、①しっかりヘッドで水を押してやり、②ヘッドカラーとの相乗効果により“魚にスイッチを入れてやる”。そこに、③相性の良いワームとの共演が相まって「キッカーフィッシュのやる気スイッチ」にリーチできるという。
それは、机上の空論でも個人的な見解などでもなく、仮説を立てて現場で実証し続けて行き着いた結果。もちろん、タイプの違う数人で従来のロックフィッシュと比較しながら、徹底的に再現性・優位性などを検証した。
現場に重きを置き、魚からの反応だけで「釣り道具」を開発してきたウチとしては、至極あたりまえである。上手に釣り人を釣る道具を作れば良いのに、それができないので天然記念物なみに希少なメーカーかなとw
さて、話が長くなるので本筋に、、、
「裏三笠」リリースと同時にボートロック撮影
岩礁帯上等をコンセプトに産声を上げた「裏三笠」だが、量産段階での調整の連続により、4月のリリース予定から大きく遅れた、2023年6月中旬にリリース。
その翌日、瀬戸内海では最盛期を迎えている「アコウ」(キジハタ)を狙った、ボートロックの撮影に!
撮影メンバーは、田中とテストを一緒にしてきたTG部長(良く動画に登場しているw)と、極秘案件などでお世話になる「KAIHA」のぶ君船長で!!
「裏三笠」I型(固定式)II型(遊動式)
当日、笠岡港を17時と早めに出航し、現場海域とは別のところで導入部分の撮影を。
I型の固定式にフックを装着し、ワムズレンLを装着し、ワームをセットする流れ。下の画像はワームだけセットしていないイメージ。
II型の遊動式にフックを装着し、ワムズレンLを装着し、ワームをセットする流れ。下の画像はワームだけセットしていないイメージ。
を、撮影しているので参考までにどうぞ。動画と画像を参考にしながら、現場ではなく「釣りに行く前に家などでセットする」のがオススメです^^v
本命ポイントが潰れサブポイントにて撮影開始!
そんな感じで、なんとか導入部分の撮影を済ませ、撮影現場付近で時間潰しでもしようと向かうも、まさかの緊急事態で移動を余儀なくされる、、、
船上に微妙な空気が漂い「キョウハモウオワタ」と呟きながら、予定していなかった場所へと移動、、、、、
ただ、前日の雨の影響による「濁り」と、良いであろう「潮周り」だったので、そこまで不安はなかったが、ぶっつけ本番で船を流すラインなどを決め、撮影しながら微調整するという無謀すぎる作戦をw
狙う水深は7m〜15mくらいで、トップ付近は要塞の様なガチャガチャの場所。もちろん従来の一つテンヤだとロスト必至!その界隈を、船はエンジンカットでドテラ流しで!!
一流し目からまさかの“ダブルヒット”!!
田中は「裏三笠」6号ガンツウ(I型固定式)で、TG 部長が「裏三笠」6号グリキン(II型遊動式)で、操作するロッドは2人とも新作ロッド「VR-X 85B LV2」。
船は風に流されるので、風下へ軽くキャストし着底させ、底を「リフト&フォール」「スライド&フォール」させるイメージ。激しめにシャクルと根掛かりのキッカケになるので、軽めに「スー」とリフト(スライド)させ、Tフォールで着底の繰り返し。※一連の操作は動画をご参考に
それを「カサスタ」同様、リズム良く「スー」とリフト(スライド)でスイッチを入れてやり、「フワー」(Tフォール)でバイトを誘発させるイメージ。
で、展開する事2分、、、
「ゴン!」と強烈なバイトがあり、その数秒後、TG部長にもヒット!!
からの、いつものワチャワチャ撮影となり船上収拾つかず、、、、、w
一流し目は、TG部長のII型がランカーアコウで、田中のI型が中型アコウという結果となった!まぁそこに優劣はないと思う。
二流し目も“ダブルヒット”お化け根魚との死闘(瞬殺)、、、
そして迎えた二流し目、少しキャスト距離が長かったので、「裏三笠」を送り出しながら底を丁寧にトレースしていると、「ドゴンッ!!」と一発めよりさらに強烈バイトが!!
完璧に捉えたフッキングだったが、とてつもない引きにより体のバランスが崩され、ドラグフルロックで耐えるも無念のフックオフ、、、(一部始終はバッチリ動画でw)
と同時に、TG部長が「下手くそがー!!!」からマウントをとったつもりだったが、マゴチで失笑される^^;
この界隈、とてつもない根魚?が潜んでて、未だかつて誰も姿を見たことがなく、それが撮影でヒットすることすら頭になかったので、完全に油断からの瞬殺だったが、、、
選択していたオフセットフックが伸びていたので、その時点で負けが成立していた、、、、、
止まらないランカーアコウが怒涛の悶絶バイト
田中が戦線離脱を余儀なくされた三流し目、TG部長がソロで良型アコウを追加。画像はないが動画は撮れていると思う。
結構な濁り潮だったので、まだ明るい時間帯だというのにアタリが止まらず、本命アコウがいとも簡単に釣れる状況、、、(毎回こんな事はないよ)
そんな中、徐々に日が沈み、ボートロックぽい雰囲気に突入!
「一つテンヤ」と「ロックフィッシュ」の違い
四流し目、8号の方が攻めやすかったので変えようと思ったが、6号ガンツウが良い感じだったのでフックだけ新品に変え、再現を狙う。
6号だと船の流れに着いてこないので、少しずつラインを送り出しながら、ベタ底で「スー」とリフト(スライド)させ、「フワー」(Tフォール)とリズム良く刻む、、、
で、着底間際に「ゴッ!!」と右手に衝撃が伝わり、咄嗟にあわせずラインを少し巻いてストライクでフッキング!!
「ゴンガングーン!」と、真鯛の如くヘッドシェイクするマッチョなアコウの躍動感は、身体中に伝播し興奮も最高潮に!!!
カメラマンも「こんな事ってあるん?」と心の声が漏れ興奮を露わにしていたが、先の幾度にも渡るフィールドテストでは当たり前^^
しまなみ界隈、九州エリア、大阪湾など、各地のアコウと対峙してきたけど、ここの魚はなにもかもが規格外、、、
画像・動画では伝わり難いかもしれないが、ドーピングしたみたいにブリッブリの個体が多い!
この日最大魚がリアクションバイト!
そして五流し目、ボートロックの本番突入ともいえる時間帯に、田中がこの日最大にして最重量のアコウGET!みんなあまりにも興奮しすぎで、船のデッキライトを付けるのを忘れるという、、、w
もう何もいう事はないという事で、ここで田中は完全スイッチオフ^^
六流し目、TG部長が良型アコウで締める
撮影開始して約一時間、あたりもすっかり暗くなり、ここからがロックフィッシュゲーム最高潮!
という時間帯に、TG部長が中型サイズを捕獲し、動画撮影の幕が閉じる、、、
爆発力のある釣りではあるが、撮影というタイミングでここまで当てれたので、やらせと思われても仕方ない、が事実、、、、、
終始、田中が使ったタックルの全容
冒頭でも説明した通り、シンカーにフックにワーム。そんな単純な話ではないという事が、少しでも伝われば嬉しく思う^^
2022年のテスト導入時から散々検証し、一般的なロックフィッシュゲームのタックルと比べてハッキリと釣果に差が出ていたので、、、テスト当初、当たり前だけど田中以外の人は一般的なロックフィッシュのリグを使用。で、いつも田中だけポコポコ釣っていたので、みんな「なんで?」となるのは必然。
それを現場で一緒に体現した人達が「なるほどな〜」と、納得の上にウチのタックル類を認めたのが全てかなと。
まぁ、どんな状況でも優位に立てれるとは思ってないが「やってて楽しい!」のが一番の正義だと思うので、今後の「ロックフィッシュ新戦略」同行をお見逃しなく^^v
今回の動画
“魚のスイッチの入り方がエグい”「裏三笠」を使った「ロックフィッシュ新戦略」。とても可能性があり、引き出しの一つとして覚えておけば損はないと思うので、ぜひ動画をご覧ください。
今回のポイント
とにもかくにも、良いタイミングで撮影できたのが最大の要因だったのは事実。が、基本を抑えてないと再現できないので、動画と合わせてイメージを膨らませてほしい。
②抑え気味に「スー」と誘い「フワー」でバイトを誘発させる
③一定のリズムで刻む事がキッカーフィッシュを獲る極意かも
④バイトはハッキリしているので焦らず糸フケ取りながらストライクで!
⑤デカイ魚がいる海域はオフセットフックを強い物(太軸)に!!
今回のゲストたち
この時のタックルデーター
新作ベイトキャスティングモデル
「VR-X 85B LV2」
※このロッドだから成立できたといっても過言では無い★【リール】
小型両軸リール★【メインライン/リーダー】
PE1.2号200m/フロロ5号2m★【リグ(シンカー)】
「裏三笠」6号I型(固定式)、II型(遊動式)
「ガンツウ」「グリキン」
★【オフセットフック】
1/0〜2/0
※魚が大きく強いのでワームとのバランスは無視して2/0を多用した
★【ワーム】
「ハイパースパイダー」※出典先:ケイテック
※裏三笠との相性がとても良いワーム
一つテンヤとロックフィッシュが融合した、「ロックフィッシュ新戦略」いかがだったでしょうか。
今後の動きは分からないが、需要があるなし関係なく、V.I.SOULが現場で絶対に必要だから作った「裏三笠」。
おそらく、一般的なウケは良くないと思うが、ロックフィッシュにおける「シンカーの重要性」「シンカーがもたらす優位性」を、これからもしつこく発信していこうと思う。
我々が体現しているように、そこに行き着いたアングラーだけが観れる景色を、一人でも多くの方に伝えれるよう続けていきます^^v
という事で、この段階で「ロックフィッシュ新戦略」に可能性を感じれたあなた、ぜひご挑戦ください!
いつも最後までお読みいただきありがとうございます〜^^
コメント