今回の記事は、岡山県玉野市宇野沖(香川県)に浮かぶ二つの島「屏風島」と「喜兵島」を、ショアテンヤで攻略した三日間の様子です。
非常に難易度が高いポイントですが、高い潜在能力を感じられる魅力的な島。違うタイミングでアプローチしながらの攻略劇──。
ショアテンヤのスキルアップに役立つ情報があるかもしれないので、興味がある人は最後までお付き合いください。
難攻不落の「屏風島」「喜兵島」を選んだ理由
2022年、ショアテンヤのシーズンを迎え、雑誌撮影と行脚企画を兼ねて新たな舞台を模索。
候補地の中でも、香川県「屏風島・喜兵島」は“大鯛の匂いがする島”として最有力に浮上。
複数の釣り座を移動できる地形、潮通しの良さ。条件は完璧──ただし難易度も最上級だった。
激流と雨に翻弄されたプラクティス(6月21日)
岡山県玉野市日の出港「日の出共同渡船」さん(090-3179-9735)にお願いし、1回目のプラクティスが実現。

下げの激流「屏風島」から開始!
あいにくの雨模様の中、5分ほどで「屏風の波止」に到着。


天候は雨、そして想像以上の激流。
アップクロスに投げてドリフト、フォール中に糸フケを抑え、潮にテンポを合わせる。
しかし潮は速すぎ、真鯛の気配は薄い。潮裏も不発で、早々に小移動。※潮を受けると活きエビの頭が取れるほど
護岸角のドリフト展開で「ゴン!」と明確な真鯛バイトが出るも、まさかのフッキングならず。
糸フケのわずかなズレが命取りになる——まさに“針の穴を通す”展開。
万全のタックルで挑んではいるがチャンスをモノにできず「喜兵島」へ移動。
上げ潮転流、そしてようやくのヒット!
午前10時前、潮が東→西に変わり、潮色もわずかにクリアに。
集中力が切れかけたその瞬間、「ゴンッ!」とスイッチの入った特有の強烈バイト。
サイズは30㎝クラスながら、苦戦の中の一尾に救われた。

その後も40クラスの良型アコウを掛けるが、痛恨のフックオフ。
餌取りも頻繁にアタリ、キュウセンやクサフグなど魚っ気はあるが、本命真鯛の雰囲気が薄かったので、屏風島へ戻ることに。
最難関レベルの状況で真鯛3連発バイト!
帰りの時間を13時にしていたので、正味の残り時間1時間30分ほど…
屏風の波止のさらに西、石波止に向けて水道幅が狭まり、潮が速くなりかける難しいシチュエーション。
トレースラインが狭すぎて、外すと激流に飲まれ根掛かりのリスクが高くなる。
アップクロスでトレースし、潮の速い展開にリズムを合わせて「チョンチョンス〜」を繰り返すと——
「コン」と、良い感じでスイッチが入った気持ち良いバイト!
夏のシャローエリアで鍛えられた真鯛特有の引きを堪能!苦労して獲ったので、めっちゃ嬉しかった!

屏風の波止でチャリコ2枚追加
そして残り1時間弱、朝の船着(屏風の波止)で手のひらサイズのチャリコを2枚追加して終了。
終始、潮流にリズムを合わせれなかったので、本番に向けて不安がつのる…
7月2日の撮影本番で真鯛乱舞するも…
そして迎えた本番、一つテンヤ行脚+雑誌撮影本番…
正直、1回目のプラの状況からすると、再現できる可能性が低かったので、日を改めたかったが……
そこは色々と大人の事情があるということで、嫌な気分を抱えたまま撮影をこなした。
一発勝負で全てを出し切っての結果なので悔いはない。金太郎飴状態の様子は、下の動画からご覧ください^ ^
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完結!8月2日に難所最終チャレンジ!!
1ヶ月後、再び屏風・喜兵島へ。
前回までの経験をもとに、戦略を「リズム優先+安定重視」へ修正。


真夏の現場での活きエビ管理方法
私はめんどくさいのが嫌いなので、とてもシンプル。
クーラーボックスに保冷剤を入れて、活かしバッカンごとクーラーに入れる。水温は15℃くらいで管理。
活きエビの量も多すぎず、死んだエビを見つけたらすぐに出していると水質悪化を遅らせれる。

下げの残り潮で根魚やゲスト連発
さて、現着後すぐに下げがゆったり良い感じ流れている。

そんな中、小型ながら癒し系の「カサゴ」、小型の「アコウ」をサクッと釣り、すぐに潮止まり。


日中はかなり暑いのに、水温24.8℃と思ったより低い。
本命上げ潮で真鯛はじめ他魚種が!
午前7時。
Tフォール中に違和感を察知し、軽く巻きでテンションを掛けた瞬間、ティップに伝わる“重み”とともにロッドが絞り込まれる。
「ガン!ガン!ジーー!!」と、夏の真鯛特有の突進!
上がってきたのは45㎝クラス、文句なしの本命。

この1尾で、三度に及ぶ挑戦の苦労がすべて報われた。

さらにウマヅラ、アコウ、チャリコが続き、海中の状況は良い流れ。



一方で濁りが進行し、10時以降は真鯛の反応が遠のいていった。
ラストステージ「屏風島の波止」へ
残り2時間、最終決戦の地へ。

流れが速すぎて本流筋は攻められず、超三笠テンヤ4号で手前を丁寧に攻略。
カウント10〜13での着底を正確に取り、僅かな潮のヨレを狙ってキャスト。真鯛らしきバイトもあったが、最後はアコウで締めくくり納竿。

今回の攻略ポイント
① 上げ下げともに潮が速いので、テンヤはやや重めでテンポを合わせる。
② 着底カウントを把握し、無駄なライン放出を防ぐ。
③ 潮のヨレを読む集中力と経験値が最重要。
④ 慣れていない人には厳しいが、タイミング次第では夢の一枚が期待できる舞台。
この時のタックルデーター
「VR-X 92S LV2」
★【リール】
4000番
★【メインライン/リーダー】
PE0.6号200m/フロロ2.5号2m
★【テンヤ】
「三笠テンヤ」4号
「超三笠テンヤ」4号,5号,6号
クレイジーオレンジ、ブラックダイヤモンドG
ブライトグリーンゴールド、Bレッドゴールド
最後に
3回にわたる「屏風島・喜兵島」チャレンジを経て、ようやく納得の一枚を手にできました。
真鯛はもちろん、アコウやカサゴなど多彩な魚種が混ざるこの島の期待値は高いです。
今季、宇野沖の真鯛の個体は例年より小型が多いらしいので、十分胸を張れる内容だと思います。
秋には状況が一変する可能性も高いので、また新たな展開が待ち受けているでしょう。
熱心なヒトツテンヤーさん、ぜひ、難攻不落の島を攻略してみてください!
いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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